女性は、男性とは異なった遺伝的背景やホルモンの違いにより、女性特有の症状が口腔に
あらわれることがあります。妊娠、出産のようなホルモン分泌の変化がある時、その影響は 口腔内にもあらわれます。女性ホルモンの働きと歯周病との関わりについてお話します。
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女性ホルモンには、卵巣から分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン) の2種類があります。
エストロゲンの分泌は、思春期から急激に増加し、20〜30歳にかけてピークとなり、40歳代後半から50歳代前半にかけて急速に減少します。受胎した卵子の着床を子宮に整えたり、第二次性徴の成熟
を促進し維持したりする作用があります。さらに、骨量と骨密度を保持するのに大切な役割を果たして います。そのため、このホルモンの分泌が減少すると骨粗しょう症を起こしやすくなります。
プロゲステロンは、歯肉に分布している血管系に作用して、毛細血管の細胞を変化させ炎症反応を増大させます。つまり、妊娠中プロゲステロンの量が増えると歯肉の感覚が敏感になり、わずかな刺激に対
しても大きく反応するのです。例えば少量のプラークや食べかすが歯肉の縁のところに付着している と、それに対して著しく炎症反応を起こして、歯肉が赤く腫れて出血しやすくなり、人によっては痛みを
感ずる場合もあります。つわりなどにより口腔ケアがおろそかになることも原因となり、歯周病になりやす
い状態にあります。
日ごろからプラークコントロールができている場合は、このような炎症が起こることは ありませんが、妊娠中は特に注意する必要があります。
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| 妊産婦の歯周病と喫煙 |
歯周病の妊産婦は、そうでない妊産婦に比べ37週以前の早産や2500g以下の低体重児出産の危険が7.5倍も高くなるという報告があります。また、妊産婦の健康管理のリスク要因として喫煙があげられ
ますが、一日20本以上喫煙する妊産婦では、非喫煙者に比べ自然流産の発生率は、2倍以上といわれています。この数値を比較しても歯周病が喫煙者以上にハイリスク要因であることがわかります。
妊娠中は歯科への受診を避ける傾向があり、また、つわりのひどい時には受診したくてもできないのが実情ですが、妊娠中の口腔ケアは妊産婦はもちろん、生まれてくる子供にも重要です。 |